上川名地区活性化推進組合

 
△結城氏から地域づくりのアドバイスを受ける
上川名地区活性化推進組合(平間栄雄組合長:組合員26人)は、地区民に呼びかけ、地域食材や地場産品を活かした食文化の伝承や農林産物の生産技術を活かしながら組合員相互の知恵と創意研究を高め、地元産農林産物提供、構造改善センター(地区集会所)を利用しての弁当や仕出し料理の提供、イベント開催など継続的に事業を展開し、地区内や地区外の人々との交流を活発に行おうと平成22年7月に発足した。地域の自然・歴史・食を再生保全することを地域ぐるみで取り組み、地域の資源を活用して都市部との交流を活発におこない、地域の活性化を図ろうとする組合だ。

 上川名では平成19年度から上川名地区資源保全隊を組織し「農地・水・環境保全向上事業」に取り組み、地区の農地・水路等の資源の保全、生物多様性の保全、景観形成などの農村環境の保全のための活動を進めてきた。平成20年度、21年度に県事業である「集落営農ステップアップ支援事業」に取り組み、地域プロデューサー民俗研究家として東北の村々を歩き続け、農と地域のあり方について考察を深め「地元学」提唱者の一人である結城登美雄氏から地域づくりについてアドバイスを受けた。女性が農村レストラン開設に意欲を示すようになり、ノミニュケーションを重ね活性化推進組合の設立にいたった。
 組合に農村レストラン"縄文の幸"部会と郷土史研究部会を設け、それぞれ活動を行ってきたが、設立後に最初に目指したのは農村レストラン"縄文の幸"の開店である。平成22年11月に地区集会所の調理室の飲食店営業許可を取り、試験的に弁当や仕出し料理を提供。平成23年8月に、各事業を進める費用の捻出のために、宮城県観光連盟に平成23年度観光エコ活動推進事業補助金(アサヒビールがスポンサー)を申請(100万円)したところ事業が採択された。組合員から出資金を募り、23年11月に菓子製造業、漬物加工業、集会室を客室としての許可を取得し、テーブルや椅子を購入し、24年2月に農村レストラン"縄文の幸"のオープンにこぎつけた。店の名は、人面土器で有名な上川名貝塚があることと、郷土料理を食べてもらい訪れた人も地域の人も心豊かになってほしいという願いから"縄文の幸"と名付けた。
 組合への出資金として、一口5,000円を募っている。組合員外の方も申し出が可能。ただし、イベント情報等の恩典があるが、寄付と同じ出資金になる可能性が大。ご遠慮は無用?多くの出資者をお待ちしています。
◇活性化推進組合で取り組んでいる事業や今後取り組む事業
(1)交流イベントの開催
 地区の自然資源であるホタルを活用した交流イベントの開催や地域に生息する淡水魚の調査と捕獲した魚を活用した郷土料理作りを体験していただくイベント等を開催する。
  ◇郷土料理を食べながら「ホタル鑑賞会」
  ◇用排水路に棲む生物調査と淡水魚料理試食会
△地区集会所脇を流れる水路には6月中旬から7月上旬にホタルが乱舞する
△柴田町の姉妹都市北上市「黒岩地区」との交流
△東日本大震災で被災した山元町磯地区との交流
△五間堀沿いにある揚水機場で淡水魚調査を(株)サカモトと共催で実施(1月末か2月上旬)
△大きなコイやナマズ、ヘラブナ、マブナなどを楽しめる
  
△捕ったコイやナマズを料理して食べるのも楽しい

(2)里山ハイキングコースの整備
 地区内にある上川名貝塚、鹿島貝塚、鹿島神社、上川名城跡、種上げザクラ、能化寺、水分神社、富上分校跡(農村公園)・富沢磨崖仏群(隣地区にある)等の名所・旧跡を巡る里山ハイキングコースを設定し、案内板設置とコース整備に取り組み、地域住民の健康増進と都会の人へ自然との触れ合いの場を提供し、自然環境保護の重要性を体感してもらう。
  ◇里山ハイキクングと歴史探訪(昼食として郷土料理を食べてもらう)
△上川名は、柴田町里山ハイキング6コースの一つである深山コースに入っている

(3)貝塚周辺の公園化
 上川名貝塚は地区の小高い丘にあり、丘からの眺めも素晴らしく目の前に槻木耕土が広がる。貝塚周辺の土地所有者からは公園化することの承諾をもらっており、史跡を保護するとともに公園化に向けて植栽を行い、地区の憩いの場にすることはもとより、地区外の人たちからも楽しんでもらう。また、市街地から上川名地区に来るには目印がなく道路が狭いために(JR東北本線槻木駅から徒歩約40分:車で10分弱)サインを整備し、上川名地区貝塚に建つ火の見櫓を塗装し夜にはイルミネーションを点灯するように整備する。
△上川名貝塚を公園化する事業に取り組んでいる

(4)農村レストラン"縄文の幸"運営
 構造改善センター(地区集会所)を活用し、地域に訪れた方々や交流イベント等の際に地場産品を活用した郷土料理を提供する。モチ料理を主体に季節に応じた郷土料理や精進料理を提供する。また、杵と臼を使った昔ながらのモチつきを行いモチ料理を提供する「モチ出前隊」を結成し、地区外のイベントなどの要請に応え、交流するもちつきを出前する。
△平成24年2月3日に開店した”縄文の幸”
△杵と臼を使った餅つきを出前する

(5)産地直売所の開設
 隣地区と共同で廃校になった分校(上川名地区と富沢地区が学区:現在は農村公園になっている)校舎を利用して、田・畑の遊休地対策や高齢者の生きがい対策、里山の有効利用と環境保全対策として、野菜や山菜等を販売する産地直売所の開設に取り組む。
△富上農村公園と一体になった旧富上分校校舎
△廃校になったが明治時代に開校した富上分校校舎

(6)郷土史の研究
 地区の文化遺産の保護と調査として、各家に保管されている昔の写真の収集(複写)、地形や戸数の移り変わり、農産物栽培や衣食住の移り変わり、契約講・古峯講・庚申講・鹿島講・念仏講・山神講(一升餅)・観音講・孫授けの由来等、神社・お寺の歴史などの調査研究を行い、定期的に調査報告書を全戸に配布し、地区ホームページに掲載する。
 ◇上川名地区の家庭にある古い写真を集め「写真で見る上川名の移り変わり」を発行
  平成24年1月から各家庭にある古い写真を複写。各家庭からご協力をいただき400枚余の写真になった。複写した写真を印刷し各家庭に回覧し、もっとあるのではと、写真を集めている。これから郷土史家:日下龍生氏に指導を受けながら、古老に聞き取りを行いながら、「生活と暮らし」「家並みなどの風景」「農作業」「写真で見る今昔」「今の上川名」の5部構成の編集に取り組む。

(7)地区ホームページの開設と運営
 ◇地区ホームページを開設し、地区の紹介はもとより、農村レストラン・ホタル鑑賞会・神社例祭などの各種イベント情報の提供や、農村風景などを発信し、上川名地区の豊かな自然をPRし地区外の人たちの交流を促進する。また、地域新聞を発行し、全戸に配布し地域づくり等について共有し"上川名地区を愛する"心を育む